【山本モナ】なぜ弁護士を目指し、どうやって司法試験を突破したのか? 結婚・三児の母が編み出した必勝勉強法

■弁護士を目指した理由
局アナからフリーアナウンサー、タレントとして活躍し、結婚を機に芸能活動を休止していた山本モナさん(49)。現在は、三児の母でもある彼女は、弁護士として法曹界での活躍を目指して、最難関の国家試験「司法試験」の受験を決意するのだった――。子育て・家事に追われながら、3度目の挑戦で、ようやくつかんだ合格。その裏には〝山本モナ〟自身を取り戻すための孤独な戦いと葛藤があった。
「この先、私はどう生きるんだろうって、ふと考えたんです」
このように神妙な面持ちで語るのは山本モナさん(49)だ。かつて、アナウンサーとして、華やかなスポットライトを浴び、世間からも大きな注目を集めた彼女は、2010年に結婚、その後は3人の子どもにも恵まれた。子育てに追われながらも、母として子どもたちの成長を見守る日々は、慌ただしくも充実した毎日だったが、その一方で、胸の奥に小さな疑問が芽生えていったという。

「いまのわたしは、母ではあるし、妻でもある。でも、わたし自身、山本モナ自身として、社会に存在できているのだろうか……」
3人目の子どもを出産した後――。夫は会社経営に忙しくも、やりがいに満ちた日々を送っている。その姿を横目に、ふと、山本は自問自答したという。
「私自身は、この先どうしたいのか? どうなりたいのか? 3人目の子どもができて、もう4人目はないな、と思ったんですね。いまはまだ子育ての真っ只中ですが、子どもたちもそう遠くない将来、それぞれにやりたい道を見つけて、巣立っていく。夫は、自分で会社をやっていて、すごく楽しそうに仕事をしている。じゃあ、私は、この先、どうしたいのか? どうなりたいのか? と考えたときに、その時点で〝いまの自分には社会的ステータスが何もない〟と思ったんです。もちろん、わたしは、子どもたちにとっては母だし、夫にとっては妻であることは今後も変わらない。でも、わたし自身として、社会に存在していないのではないだろうか…。もう一度、家庭以外の場所でも活躍したい、社会とのかかわりを持ちたい。そういう気持ちが強くなっていきました。一番下の子が、まだ1歳にもなっていないころです。ちょうどコロナ禍で外に出ることができずに、時間はある。何かを始めたいと思ったんですよね。最初は何か勉強して、最近、よくいわれるリスキリングができたらと。この先、仕事復帰するために新しい知識やスキルを身につけたい、という気持ちからでした」

「仕事復帰ということであれば、アナウンサーとして復帰するのが、一番、現実的な選択肢だったのではないか?」と、記者が問いかけると、
「その選択肢は、まったくなかったです。元の職業や組織に戻りたい、そういう気持ちはいっさいなかった。何か別のかたちで、もう一度、社会の一員として、自分自身の力を試してみたいと思いました。そして、一人でも多くの人たちの役に立ちたい。その中で、子育てとの両立を考えたとき、たまたま、まわりに子どもを育てながら、弁護士をされている方が知り合いにいたこともあって、自分のペースで仕事ができるということも分かっていましたし、そんなこともあって弁護士を目指そうと。行き着いたのが司法試験へのチャレンジでした」
彼女は、このように断言するのだった。
